国税庁では、税務署における内部事務の効率化・高度化を図るとともに、納税者利便の向上や外部事務（調査・徴収事務）の充実・高度化を目指し、令和３年７月から一部の税務署を対象として、複数の税務署の内部事務を専担部署で集約処理する内部事務のセンター化を実施している。既に実施から２年以上が経過している中で敢えて本テーマを取り挙げた理由は、先月私の地元である足立・西新井・葛飾の３税務署についてもセンター化の対象となり、「東京国税局業務センター葛飾分室」（以下「センター」と呼ぶ）が開設されたからである。そこで今回は、本センターの概要について説明したい。　

　まず、センター化の対象となる税務署に対して申告書や申請書等を郵送で提出する場合には、センターに郵送することになる。ちなみにインボイス発行事業者となるために必要な適格請求書発行事業者の登録申請書についても、郵送による申請窓口は所轄税務署ではなくインボイス登録センターが一括して行っているが、基本的には本件と同じ位置づけと考えて良いであろう。一方、ＥＴＡＸによる提出の場合には、所轄税務署宛に送信する点については従前と同様である。また、税務署窓口への持参・提出や時間外収受箱に投函することも可能であるが、この場合にはセンターではなく所轄税務署に対して提出する必要があり、センターに直接持ち込むことができない点は注意が必要である。

　次に、センターから納税者や税理士に対して、電話や文書による問合せが行われることがある。具体的には、例えば提出した申告書に形式的な不備があった場合や、納付状況に関する問合せや照会文書の発送などである。一方、国税に関する税務相談や現金による国税の納付、納税証明書の交付などの業務には対応していないため、これらの用件については従前通り所轄税務署に出向くか、或いは国税局に設置されている電話相談センターなどを活用していくことになる。

　なお、詳細は国税庁のホームページ参照。