関係先からのマイナンバー取得
翌年1月末日までに税務当局に対して提出する法定調書等の作成に際しては、事業所外部の関係先に対してマイナンバーの提供を求めるというケースが起こり得る。例えば、法人(賃借人)が同一の個人(賃貸人)に対して年間15万円超の家賃を支払っている場合、法人は、賃貸人のマイナンバーを記載した支払調書を税務当局に対して提出する必要がある。
従って、必然的に賃貸人に対してマイナンバーの提供を依頼することになるが、賃貸人との日頃の接点が薄いケースや賃貸人側についてマイナンバー制度に関する理解が十分でない場合、その提供に難色を示すケースは十分想定される。仮に、その賃貸借契約を仲介 している不動産会社等がある場合には、当該仲介先経由で行えばスムーズに入手できる可能性が高まると考えられる。しかし、そうでない場合には、事業所の従業員に対して行う場合と同様、社会保障や税に関する所定の書類にマイナンバーを記載することが法令で定められた義務である旨を周知し、その提供を求めていくことになる。
ちなみに、仮にマイナンバーを記載していない書類を税務当局に提出した場合にも、その書類が受理されないということはないが、前述のとおり法令で定められた義務であることはしっかり理解しておく必要がある。