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協会けんぽが人間ドック健診に対する補助を開始

 事業者は、労働者に対して医師による健康診断を実施しなければならず、労働者は事業者が行う健康診断を受けなければならない。健康診断は社会保険労務士試験の労働安全衛生法では主要論点であり、私も健康診断の種類や対象となる労働者などについて繰り返し暗記に努めたことを今でも鮮明に記憶している。労働安全衛生法は他の科目に比べて配点が少なく、かつ一般的な学習テキストに載っていない論点が出題されることも多いので、受験生にとっては学習しづらい科目の一つであるが、それ故に健康診断のような基本論点の学習を疎かにしてはならないと考えている。

 それはさておき、今回取り上げる内容は、令和8年度から協会けんぽの健康診断の内容が変更になった点である。具体的には、検査項目の一番多い健診である「人間ドック健診」が受診可能となり、先日私も最寄りの医療機関で受診した。私が受診して気づいた従前の一般健診との違いとしては、①腹部超音波検査、②眼底・眼圧検査、③骨密度測定検査、④肺活量測定検査、などが追加されていた。また協会けんぽのパンフレットには、一般健診の検査項目に血液の詳しい検査や、医師による健診結果の説明が加わっている旨が記載されており、一層充実した内容にバージョンアップされていることが確認できる。特に腹部超音波検査について、私はこれまで毎年別途自費で検査を受けていたが、今後は不要になることで時間・経費の節約に繋がる点も大きい。

 このように多くのメリットがある人間ドック健診であるが、少なくとも今回私が受診した医療機関においては、従前の一般健診を受診している方が圧倒的に多かった(一般健診と人間ドック健診で検査着が異なるので判別可能)。本年度から新設された健診であるので、事業所側で迅速な切り替えが難しかったことも一因であるかもしれないが、やはり最大のネックは費用面であろう。人間ドック健診の受診に当たっては、協会けんぽから最高25,000円が補助されるものの、私の場合には自己負担額が27,800円(胃のバリウム検査を内視鏡検査に変更しているため追加料金が発生)であった。自己負担額のみを単純に比較すると昨年度に受診した一般健診の3倍超であり、仮に従業員を多く抱える事業所が全従業員を対象にアップグレードし、それらの費用を全て事業所が支払う場合にはかなりの負担増になる。

 いずれにしても、「常時使用する労働者について、その健康状態を把握し、労働時間の短縮、作業転換等の事後措置を行い、脳 ・心臓疾患の発症の防止、生活習慣病等の増悪防止を図ることなど」を目的とする定期健康診断に係る費用は事業所にとって必要不可欠な支出であり、各事業所の実状に沿った適切な実施が求められる。

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