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税理士が行政書士登録を行うメリット

※本記事は令和8年7月12日時点の内容です(令和3年11月20日作成、令和8年7月12日変更)。

 税理士資格を有する者は、行政書士試験を受験・合格することなく、一定の手続きを行うことで行政書士として登録することが可能である。私自身、開業当初からこの制度について理解はしていたが、これまで登録について意識したことはなかった。その最大の理由は、現在の税理士業務だけで手一杯であり、他士業の業務にまで手を広げる余裕はないためである。

 一方、税理士が行政書士登録を行うメリットも数多く存在し、その筆頭として相続面における様々な手続きに関するサポートが可能となる点が挙げられる。現在当所では、基本的に相続・贈与に関する業務は行っていないため、おそらく本メリットを実感できるケースは限られるであろうが、おそらく税理士が行政書士登録している理由の多くは、この分野におけるワンストップサービスを強く意識しているものと考えられる。ちなみに、過去には知人の両親の相続対策に行政書士が関与したという話を聞いたこともあり、今後はマーケットの広がりに比例してその需要が益々高まるであろうことを確信している。

 次に、行政書士の定番業務の一つである建設業許可に関する業務を取扱うことができる点については、個人的には最も関心を抱いている。詳細は割愛するが、私自身建設業界とは浅からぬ縁があり、その縁もあって現在顧問先に占める建設業の割合は高い。そして、これらの顧問先の中には既に建設業許可を取得しているケースも少なくなく、この場合には決算変更届や建設業許可の更新など、税理士が行う決算・確定申告とは別の業務が発生する。但し、これらの業務は行政書士のみが取り扱うことができるため、たとえその実務に通じていても税理士が業務関与することはできないが、仮に私が行政書士登録すればワンストップで対応することが可能となる。ちなみに建設業に限らず、例えば古物商や飲食店などの開業を目指す方々にとっては、開業に必要な許可申請と決算・確定申告をワンストップで対応できる税理士事務所に依頼することで、円滑かつ迅速な開業及び事業展開が期待できることだろう。

 さらに、話はコロナ禍の時期に遡るが、その際に国・地方自治体によって創設された様々な支援金・給付金制度について、有償による申請書類の作成代行は行政書士のみが行うことができた。仮に今後もコロナ禍に匹敵する事態が発生して同様の支援金制度等が創設された場合、行政書士登録を行っておくことで小規模事業者に対するスピーディーな支援が可能になることだろう。

 それでは、「近々行政書士登録する可能性はあるか?」の問いに対しては、冒頭で述べた理由によりその可能性は非常に低いと答えざるをえないだろう。ワンストップサービスも魅力ではあるが、従前どおり税理士事務所で対応できない分野については専門の行政書士に依頼し、顧問先にとって効率的な支援体制を構築していくことがベストであると考えている。

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