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法人設立後の主な提出書類

※本記事は令和8年7月18日時点の内容です(令和3年5月24日作成、令和8年7月18日変更)

 「このほど法人を設立するのだが、法人設立後は税務署に対してどのような書類を提出すれば良いのか」。法人設立直後又は準備中の方から寄せられる定番の質問である。法人設立後は、税務署以外にも都道府県税事務所や市町村、日本年金機構などに対して所定の書類を提出する必要があり、これらの作成・提出事務だけでも相当な時間と労力を要する。そこで、今回は税務署宛の提出書類に絞ってその概要を紹介したい。

 まず、「法人設立届出書」は設立事実を報告する書類であり、基本的には会社の定款を添付した上で必要事項を記入・提出する必要がある。またその際、代表者や従業員などに対して給与等を支払う場合においては源泉徴収義務者(給与等から源泉所得税額を差し引いて国に納める義務のある者)に該当するため、「給与支払事務所等の開設届出書」の提出が求められる。さらに、一定の提出要件を満たす場合には、源泉徴収税額を半年分まとめて納めることができる「源泉所得税の納期の特例に関する申請書」も同時に提出しておくケースが多い。

 一方、「青色申告の承認申請書」の提出は義務ではないが、「青色申告のメリット」を考えれば是非提出しておきたい書類である。ちなみに、この青色申告承認申請書を提出しなかったため、第1期の確定申告を白色申告で行っているケースを何度か目にしたことがあるが、節税を考えた場合には非常に勿体ない。さらに「適格請求書(インボイス)発行事業者の登録申請書」も提出義務はないが、取引先との関係でインボイス登録が必要な場合には早急に対応する必要がある。なお、詳細は割愛するが、一定の要件を満たす場合には法人設立日に遡って適用を受けることが可能であるため、法人設立日とインボイス登録完了日のタイムラグについて過度に気に掛ける必要はない。ちなみに、インターネットの記事の中には、「棚卸資産の評価方法」「有価証券の評価方法」「減価償却資産の償却方法」に関する届出書について触れられていることがあるが、これらの書類については、特段の事情や理由がなければ提出が必要となるケースは限られることだろう。

 最後に、これまで個人事業主であった者が新たに法人を設立した場合には、上記の法人設立に係る各種申請・届出と同時に、個人事業の廃業手続きも行う必要がある。なお、この場合において廃業年の所得税確定申告は通常通りに行う必要があり、かつ事業税の見込み控除など廃業年特有の論点も発生するので、併せて確認しておきたいところである。

 以上、提出書類は多岐に亘るが、いずれの書類についても決して難解な内容ではないので、一つ一つ丁寧に対応していくことが求められる。

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