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資格試験を再受験する際の留意点③

 さらに、「初学者コース」「経験者コース」どちらの講座であっても基本的には所定のカリキュラムに基づき勉強し直すことになるが、特に2回目以上の受験で陥りがちな罠として、欲張って細かい論点や本試験でたまたま出題されたマニアックな内容にまで学習範囲を広げてしまうことが考えられる。

 その理由としては、①前年と同じ学習範囲にとどまっていては再度同じ結果になってしまう、②細かい論点を学習することで他の受験生に少しでも差をつけたい、③前年と同じ学習をしてもつまらない、などが考えられるが、これは非常に好ましくない思考であり、たとえ張り合いがなくてもまずは基本論点を完璧に抑えることが合格の早道である。その根拠として例えば社会保険労務士試験では、受験生の正答率が低い科目については、本来決められている合格最低点(足切りライン)を下回っていても合格するケースがあり、税理士試験に関しても60点以上が合格とされているが、受験生の正答率によって配点調整が行われている可能性が高いと考えられる。私見ではマニアック論点は後回し又は無視しても合格にはさほど影響はないものと理解している。

 それでは上記の講座選択に当たっては、基本論点を中心に学習していく初学者コースを選択することが最善かというと必ずしもそうではない。その理由は、経験者コースの場合には演習や答練(テスト)が中心となるため、前述のアウトプット能力の向上が期待できるからであり、私も2回以上受験した際の2度目の講座選択の際には必ず経験者コースを選択し、いずれも満足な結果を得ることができた。但し経験者コースの最大の注意点として、このコースでは必然的に講義でマニアックな論点に触れることが多くなるわけであるが、予備校の模擬試験や答練の成績のみを過度に意識してマニアック論点に多くの時間を費やすことは避ける必要があるだろう。あくまで私見であるが、経験者コースの場合には受講者の上位3割以内に入っていれば十分合格可能であり、全ての答練で万遍なく上位3割以内に入ることができれば合格はかなり近づくだろう。逆に、マニアック論点に時間を費やしてしまうと、毎年予備校の模擬試験で上位5%以内に入るような稽古場横綱になってしまう可能性がある。再度繰り返すが、基礎論点をしっかり仕上げて常に上位3割以内に入ることを目標に学習を進めていくスタイルが好ましい。

 以上、必ずしも現在実施されている全ての国家試験に当てはまるわけではないだろうが、少なくとも私が受験したことのある幾つかの文系国家試験を受験される方におかれては、多少なりとも参考にしていただければ幸いである。

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