中小企業等経営強化法の概要
前項の所得拡大促進税制に係る税額控除に関する優遇措置の適用に際しては、中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画の認定を受けることが一定の要件の一つとして定められている。
まず、「中小企業等経営強化法」とは、生産性を向上させる取り組みを計画した中小企業・小規模事業者等を積極的に支援することなどを目的として、平成28年に施行された支援施策である。
具体的には、中小企業・小規模事業者等は、人材育成、コスト管理のマネジメントの向上や設備投資等、事業者の経営力を向上させるための取り組み内容などを記載した事業計画(「経営力向上計画」)を作成する。そして、計画の認定を受けた事業者については、先に述べた所得拡大促進税制に係る優遇措置の他、機械及び装置の固定資産税の軽減や金融支援等の特例措置を受けることができる。
内容的に難解に感じるかもしれないが、認定を受けるための申請書類は、類似の申請書類と比べて非常に簡素化されている。生産性の向上によって付加価値を高めていくためのツールとして、効果的に活用していただきたいところである。