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税理士等の国家資格の資格更新

 税理士等の国家資格の会員向け研修については、令和4年8月26日付け記事「税理士などの士業団体が実施する会員向け研修」で紹介しているが、今回は前回触れていない資格の更新にスポットを当て、社会保険労務士会が実施する会員向け研修の概要なども含めて再度紹介していきたい。

 まず税理士に関しては、定期的に税理士証票やバッジのチェックはあるものの、税理士業務の禁止等の懲戒処分を受けなければ、資格更新の手続きを行うことなく税理士業務を続けることが可能である。また過去の記事でも紹介したとおり、4月1日から翌年3月31日の1年間で36時間の会員向け研修の受講が義務づけられているが、それが未達であることが資格更新に影響することはなく、この点は後述する中小企業診断士とは大きく異なる。

 次に社会保険労務士に関しても、税理士と同様に定期的な資格更新手続きはないが、「倫理研修」(令和8年3月2日付け記事「社会保険労務士の倫理研修」を参照)という義務研修を5年に1回受講する必要があり、仮に受講しない場合には会則等の遵守違反に該当し、都道府県社会保険労務士会会則に基づく処分の対象と成り得る点が異なる。また私が所属する東京都社会保険労務士会については、年間2回(前期・後期)の必須研修がある。私が最初にこの研修名を目にした時には、受講しないと何らかのペナルティが発生するのかと思ったが、仮に何らかの理由により受講しなくても懲戒処分などの罰則はない。

 一方、中小企業診断士の資格更新に関しては、上記の2資格と比べると群を抜いてハードルが高い。冒頭で紹介した過去の記事内容とも重複するが、まず資格更新制度が存在し、①専門知識補充要件(理論政策研修という約4時間の座学研修を年間5回以上受講)、②実務従事要件(診断助言業務に5年間で30日以上従事)、の2要件を満たす必要がある。①は1年間に1回受講すれば良く、最近ではzoom研修が主流となっているため、それほどハードではない。また、規定上は5年間で5回受講すれば良いので、例えば1年目に2回、2年目に2回、3年目に1回でも問題はないが、海外赴任等の事情により受講が困難な場合を除き、毎年1回ずつ受講している方が大多数であると考えられるし、少なくとも研修の目的を考えた場合にはその方が好ましいだろう。ちなみに、東京都中小企業診断士協会が実施する同研修の受講料は1回当たり6,300円(令和7年時点)であり、更新要件の一つを満たすためには5年間で31,500円支払う必要がある。

 これに対して②は、特に企業に勤務している中小企業診断士(以下「企業内診断士」と呼ぶ)にとっては非常にハードルが高い。まず企業内診断士にとって1年当たり6日間の実務従事日数を確保することが容易ではない。そしてもう一つの問題点は、多くの企業内診断士にとって実務従事をする機会がないことから、必然的に各都道府県の中小企業診断士協会などが実施する実務補習に参加することになるが、この参加料金が1回(6日間)当たり数万円、5年間参加し続けると30万円程度の高額な出費となることである。資格更新要件を厳しくすることは、専門家としての知識や能力を向上させるという点についてはプラスであるが、企業内診断士が大きな負担を感じ、結果として折角苦労して取得した資格の更新をしないケースが増えないよう、資格更新制度について抜本的な改善が必要であることを改めて強調しておきたい。

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