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社会保険労務士の倫理研修

 今年1月下旬に全国社会保険労務士会連合会から「令和7年度倫理研修の実施について」と題する文書、並びに倫理研修のテキストや受講マニュアルなど書類一式が送付された。

 倫理研修は、職業倫理の保持を目的として社会保険労務士が5年に1回必ず受講しなければならない義務研修として位置づけられており、受講しない場合には会則等の遵守の義務違反に該当し、都道府県社会保険労務士会会則に基づく処分の対象と成り得る。本年度は令和8年2月1日~3月31日にかけてeラーニングにより実施され、受講料は無料。私は2月中旬以降確定申告業務で多忙になることから、2月上旬に受講を済ませて修了証を入手済である。研修内容は、①倫理研修実施の意義等、②社会保険労務士に求められる職業倫理、③事例の解説、について合計約3時間に亘って行われる。但し、eラーニング研修であるため、例えば①②を午前中に、③を午後に受講することも可能であり、必ずしも3時間ノンストップで受け続ける必要はない。

 私が受講した感想としては、特にi)助成金の不正受給、ⅱ)団体交渉時における適正な労使関係を損なう行為、ⅲ)不適切な情報発信、の3事例を扱った説明については、実際に発生した問題について具体的な考察を行った上で、取るべき対応や注意すべき事項などについて解説されていたので、実務経験がない中にあっても非常に有益な内容であった。この中でもⅰ)(助成金の申請代行に当たって、社会保険労務士会がタイムカードの内容に不自然な点があったことを認識していたものの、顧問先の説明を信じて深く確認せずに申請を行い、後日労働局の調査により不正受給と認定された件)については、日々の税理士業務においても十分起こり得る事案であると感じた。特に顧問契約ではない単発の依頼である場合、申告期限までの限られた期間内に関与先に関する各種情報を十分に把握できないケースもあり、結果として誤った申告を行ってしまうというリスクを招くことになる。また、例えば現在のような個人の確定申告期間中にあっては、多忙であるが故にかかるミスを起こす可能性は高まると考えられ、専門職業家として一層の注意が必要である。

 最後に、助成金の不正受給をはじめ社会保険労務士が不正に関与する事例は後を絶たず、それらの中には実刑判決が下されたケースもある。こうした事態を踏まえ、昨年9月の同連合会会長声明においては「倫理研修のみならず、業務にかかる研修等を拡充する」旨が発信されているので、今後はこうした取り組みを通じて社会保険労務士の信頼や品位を貶める行為が皆無になることを強く期待したい。

 

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