税理士など士業団体の年会費
4月は3月以前に比べると明らかに陽気が良くなり、多くの人にとって気持ちが一層晴れやかになる季節であるが、一方で士業にとっては支出が増える頭の痛い時期でもある。その理由は士業団体の年会費の支払いが集中するためである。
各団体に加入して直接又は間接にその恩恵を受けている以上、その支払が必要であることは十分理解しているが、問題はそのタイミングである。具体的には、私が知る限りでは4月にこれらの支払いが集中し(士業によっては分納を認めているケースもあり)、現在私が所属している税理士会及び社会保険労務士会、以前所属していた中小企業診断士協会も同様である。加えて、実務能力の研鑽や人的ネットワークの構築などを目的として他の任意団体に加入している場合にはそれらの会費も発生する。ちなみに、私の経験上これらの年会費も同時期に徴収されることが多く、私が開業以来加入している東京商工会議所の年会費もこの時期に支払いを済ませる必要がある。
また、年会費の金額は士業毎に異なるが、私が現在所属している又はかつて所属していた士業団体の令和7年度の年会費は、高額な順に税理士(14.1万円)→中小企業診断士(5万円)→社会保険労務士(4.2万円)の順である。但し、社会保険労務士は開業登録か勤務・その他登録かによって会費額に大きな差があり、仮に開業登録(9.6万円)の場合には社会保険労務士は中小企業診断士よりも高くなる。一方、中小企業診断士の場合には、他の2士業とは異なり士業団体への加入は任意であるものの、加入の有無にかかわらず5年毎の資格更新に当たって所定の研修受講が必要であり、仮にこの受講料を実質的な会費とみなした場合にはかなり高額になる可能性があるので、一概に単純比較はできない。なお、他の士業の年会費について詳しくは知らないが、例えば弁護士は税理士に比べて遥かに高額であり、司法書士もかなりの金額であると聞いたことがある。従って、仮に複数の士業団体に加入している場合には、年会費だけで数十万円に達するケースも起こり得る。
士業を取り巻く経営環境が益々その厳しさを増す中にあって、こうした会費の負担は決して軽いものではないが、税理士・社会保険労務士の双方で会費を滞納したことで懲戒処分を受けるケースが毎年発生していることは、同業者としては大変残念である。無論業務上の不正や信用失墜行為は絶対NGであるが、年会費の滞納も厳禁である旨は各士業のオリエンテーションなどでしっかり説明を受けているので、今後かかる事態が起こることのないよう願うばかりである。






