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税理士業務

消費税の課税売上に該当しない取引例

 過去の記事でも再三紹介しているとおり、私は税理士試験の消費税法には2回連続で不合格であったが、トータルで3年間しっかり勉強したことで現在は消費税法が得意科目である。そして消費税法の重要論点の一つが、課税売上と課税仕入を正確に区分・集計することであり、私の受験生時代にもこれらをマスターするために相当の時間を要したと記憶している。そこで今回から2回に亘っては、これまでの実務経験の中で遭遇した取引内容に係る課税区分を幾つか紹介していきたい。

 まず課税売上に関しては、預金利息及び受取配当金以外は全て課税売上に該当するケースが多数を占めている(預金利息と受取配当金は厳密には異なる区分であるが、課税売上には該当しないという点では同様)ので、基本的には売上・収入の課税区分に日々悩まされるということはない。実務上本区分が必要となり、かつ税額に影響を与えうるケースとしては、主に特定の業種や臨時的な取引が発生した場合である。

 前者の特定の業種に関しては、例えば不動産賃貸業を営む事業所が挙げられる。その理由は、住宅の貸付けが非課税売上に該当するため、仮に消費税の納税義務を有する場合には事務所家賃や駐車場代との区分を正確に行うことが必須となるためである。また、住宅の貸付けに関連した論点として社宅に係る受取家賃の処理は、業種を問わず実務上時々遭遇する。例えば法人名義の家屋を社宅として役員に貸付け、法人が一定額の家賃を毎月収受している場合、その受取家賃は非課税売上に該当する。さらに土地の貸付についても、貸付期間が1月未満であるなど一定の場合を除けば非課税売上になるため、例えば資材置き場として長期間賃借している場合における課税区分には注意が必要である。

 一方後者の臨時的な取引の例としては、まず土地の売却が挙げられる。不動産業以外ではほとんど遭遇しないが、取引金額が多額になる可能性が高いため、万が一該当する取引を確認した場合には非課税売上として正確に区分することは無論のこと、消費税課税売上割合に準ずる割合の適用承認申請書(令和4年2月22日付け記事 「たまたま土地の譲渡があった場合の消費税計算」を参照)の提出要否についてもしっかり検討する必要がある。次に有価証券の売却も非課税売上に該当する。実務上時々見掛けるケースとしては、取引先の株式を定期的に購入しており、数年に1回の頻度でそれらを売却する場合である。課税売上には該当しないという点に加えて、非課税売上に計上する金額の計算方法にも要注意である。さらに、自動車事故や物損に伴う保険金を受け取った場合、基本的には課税売上には該当しないため、保険会社からスポットの入金があった場合にはその入金事由をしっかり確認することが必要となる。

 以上、課税売上に関する留意点は、後述する課税仕入に比べると少ないが、一つの誤りによる税額へのインパクトが多額になる可能性もあるため、特にイレギュラーな取引に遭遇した際には細心の注意を払って正確に処理していくことが求められる。

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