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税理士業務

消費税の課税仕入に該当しない取引例

 少なくとも私が経験した実務では課税売上に関して悩むケースは比較的少ない一方、課税仕入に関しては取引形態が多岐に亘る。そこで重要性にかかわらず実務上頻繁に遭遇するケースを中心に確認していきたい。

 まず基本的な論点として、給与・賞与や法定福利費といった人件費系の支出は課税仕入には該当しない。一方、取引先に対して支払う外注加工費や支払手数料は原則として課税仕入に該当するため、2割課税や簡易課税制度を選択できない事業所にとっては、その区分が大変重要となる。

 次に、令和8年3月27日付け記事「消費税の課税売上に該当しない取引例」でも紹介した通り、社宅に係る受取家賃や損害賠償金は原則として課税売上に該当しないことから、その支払相手方も課税仕入に計上することはできない。またこれらと類似の論点として、業界団体の組合費や会費も一定の場合を除いて課税仕入には該当しない。例えば建設業の場合には、安全会費等の名目で本来の工事入金予定額から一定額が控除されていることがあり、その年間累計額がかなりの金額に達することもあるため注意が必要である。

 さらに、香典・祝金や見舞金も課税仕入には該当しない。これらの中でも圧倒的に多く目にするのが香典であり、交際費等の勘定科目だけに着目して機械的に区分してはならない。また交際費に関して言えば、一般的な飲食代や贈答品代は原則課税仕入に該当する一方、商品券の取扱いは異なる。従って取引先に対するお中元やお歳暮について、仮に1枚の領収書に①軽減税率対象品目、②軽減税率対象外品目、③商品券の3点が混在している場合、それらをしっかり区分する必要がある。

 最後に、おそらく一般納税者の大部分が知らない内容であり、税理士事務所であっても現実的に正確な区分処理が容易ではない事項として、例えば①パーキングメーターの利用料、②ゴルフ場利用税、③軽油代、が挙げられる。①に関しては、一般的なコインパーキングは課税仕入であるが、パーキングメーター利用料は行政手数料と同様に課税仕入には該当しない。現場訪問が多い事業所の場合、駐車場の領収書が大量に発生することは決して珍しくなく、それらの領収書の区分作業はかなり手間になることだろう。同様に②③についても、(詳細は割愛するが)現金出納帳に記帳されている総額のみをもって経理処理を行うのではなく、各領収書の明細等を確認する作業が必要となる。

 インボイス制度の導入により、特に課税仕入の集計には多くの手数を要するので、誤処理のないよう一層丁寧かつ正確な処理が求められる。

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