地域の顔でもある商店街は、商業機能のみならず地域の雇用や生活関連サービスなど、地域の生活に不可欠な機能を担う主体として、地域コミュニティの拠点として重要な存在である。しかしながら、経営者の高齢化等に伴う組織的な活動の低下、個店同士の連携の希薄化などが進んでおり、こうした状況が商店街の面的な魅力低下に拍車をかけている状況である。

　実際私の地元の商店街においても、長年に亘って営業を行ってきた構成店舗がここ数年で次々と廃業し、その代わりにマンションや駐車場が立地するなど街の様子が大きく変わることで既に商店街とは言えない街並みになっており、その組織力も大きく低下しているようである。さらに、足立区内有数の大規模な商店街であっても、個店の後継者不足や役員の担い手不足が最大の悩みの種であるといった話を聞くに及び、商店街を取り巻く諸問題が極めて深刻であることを感じざるを得ない。

　一方で地域によっては、商店街内の若手や女性などが中心となって新たな商店街活動に挑戦する動きや、関係者との幅広い連携等を通じて、来街者の増加や魅力向上等に繋がっている取り組みも生まれてきており、このような動きが全国的に広く波及していくことが強く期待される。

　こうした中で中小企業庁は現在、社会経済活動の変化が激しい中において、商店街に新たな気づきを与えるとともに、行動変容を促し全国的な商店街の活性化に繋げるため、商店街における地域の個性や多様性を伸ばし、エリア価値を高めることによって、持続可能なまちづくりに繋げる創意工夫を凝らした取り組みを行う商店街組織等を表彰する「地域にかがやく わがまち商店街表彰２０２４」の募集を行っている。

　募集対象は、商店街において「地域の個性や多様性を伸ばし、エリア価値を高めることによって、持続可能なまちづくりに繋げる創意工夫を凝らした取り組み」を行う商店街組織等。応募は、自薦による応募と中小企業庁が定める推薦団体からの推薦による応募があり、募集期間は令和６年２月２６日（月）～４月８日（月）１２時迄。ヒアリング審査を経て、７月中旬頃には審査結果が公表される予定となっている。

　なお、詳細は中小企業庁のホームページ参照。