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2020.10.18

持続化給付金の不正受給問題について考える

 先月以降、全国各地において持続化給付金の不正受給絡みで逮捕者が続出している。経済産業省のホームページでは、不正受給は犯罪である旨を大きく掲載するとともに、不正に関する情報提供を広く呼び掛けている。また足立区の広報誌においても、事業主でなくても持続化給付金を受給できるとうたう悪質な勧誘が増えているので、不正受給を持ちかける誘いには絶対に乗らないよう注意を促す記事を目にした。収入が激減して困窮する中小企業等の事業の継続を支え、再起の糧となる貴重な給付金をだまし取る行為が横行していることは、非常に嘆かわしい話である。  
 一方で以前も述べたとおり、持続化給付金についてはその迅速な支給を優先する観点から、その申請フォームは非常に簡略化され、かつその審査に際して十分な時間が確保できない点が強く懸念されており、そのため不正受給が発生する余地があったことも事実である。審査期間は公式には概ね2週間とされているが、7〜8月頃には申請から4日で支給されたというケースも耳にした。この場合における審査内容は、おそらく所定のマニュアルに基づき申請書類の形式のみをチェックしているものと考えられる。
 発生可能性のある不正パターンは多岐に及ぶ。最近摘発が進められている事業を全く行っていない者による申請は全くもって論外であるが、これ以外にも’箴絽詐月の売上台帳については、税理士等の専門家による確認が不要であり、あくまで性善説に基づき作成・提出するものである点、直前年(年度)の確定申告書について、例えば申請に際して何らかの不都合がある場合には修正申告を行い、当該修正申告書をもって申請が可能である点、新型コロナウィルス感染症による影響との関連性が不明確なケースもある点、などは不正受給が生ずる大きな要因となり得るであろう。
 個人的には、高齢者を対象とした振り込め詐欺や医療費・保険料等の還付金詐欺に対する憤りの方が強いが、本不正受給についても税金を食い物にした明白な詐欺行為であり、今後徹底した取り締まりが強く求められる。

足立区の中野浩志税理士事務所

 


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