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2020.06.03

国税の納税の猶予制度FAQ(猶予制度の概要)

 前項で紹介した特例猶予をはじめとする猶予制度全般に関しては、今般国税庁がFAQとして公表している。
 猶予制度については、関与先が定められた期限までにしっかり申告・納付等を行っていれば基本的には登場することのないテーマであるが、その内容はかなり奥深いものであり、私も本FAQを通じて様々な論点に関して理解を深めることができた。そこで今回並びに次回では、50項目以上あるFAQの中から主な内容を紹介いきたい。  
 まず国税の猶予制度とは、期限内の納税が難しい場合に申請により税務署長の承認を 受け、期限後に(必要に応じ分割して)納税ができるようになる制度である。猶予を受けるためには一定の条件を満たす必要があるが、猶予期間中(原則1年間)は、延滞税が通常の年間8.9%から 同1.6%に軽減される。現在の低金利を考えれば8.9%という割合は極めて高く感じられるが、これが5分の1以下の1・6%であればそれほど強い違和感を覚えないだろう。そして今回新たに創設された特例猶予の場合には、一定の要件(詳細は前項を参照)を満たすことによりこの1.6%が0%になる。
 ここで私が気になったのが、既に他の猶予を受けて分割納付中であった場合において、特例猶予の要件を満たしていた場合には、遡って特例猶予の適用を受けられないのかという点であり、実際当所の関与先の中に本事例に該当するケースがあった。本件については、所定の手続きを経ることにより特例猶予に切り替えることができ、既に納付済の延滞税がある場合には還付される旨が明確に記載されている。金額面で見ればそれほど大きなインパクトはないであろうが、それでも納付を回避できるという観点で考えれば納税者にとって有益な制度であると言える。

足立区の中野浩志税理士事務所

 


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