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2020.02.20

個人が寄付を行った場合における所得税法上の取り扱い

 近年は「寄付金」と言えば「ふるさと納税」が注文されがちであるが、ふるさと納税以外の寄付であっても、一定の要件を満たせば様々な税制上の特例を受けることができる。  
 これらについては、社会保険料控除や医療費控除等のように頻出する所得控除ではないため、実務で接する機会は必ずしも多いとは言えず、私自身も税理士事務所開業当初は国税庁が作成する冊子レベルの内容しか理解できておらず、その後の実務を通じて学んだ部分が多い。さらに、私が関与している個人のクライアントの中に様々な公的団体・機関に対して寄付を行っている方がおり、その確定申告書作成をサポートしていく段階でこのテーマに関する細かな知識を深めることができた。そこで今回は主な寄付金の概要、さらにこれら寄付金の確定申告書第2表の記載場所について詳しく見ていきたい。  
 まず、個人が一定の寄付を行った場合に受けられる控除として代表的なものは「寄付金控除」である。具体的には、国や地方公共団体、特定の法人などに寄附をした場合に受けられる控除であり、現在ブームとなっているふるさと納税もこれに該当する。従って、ふるさと納税について確定申告を行う場合には、まず確定申告書第1表の寄付金控除欄に実際に支出した金額を記入する必要がある(第2表の住民税に関する事項の記入については後述)。   
 次に、特定の公益社団法人等や認定NPO法人等に対して寄付を行った場合に受けられる制度が、公益社団法人等寄付金特別控除又は認定NPO法人等寄附金特別控除である。こちらは前述の寄付金控除(所得控除)とは異なり「税額控除」であり、課税所得金額から算出された所得税額から直接控除することができる。具体的には、一定の控除限度額に関する計算を行い、算出した税額控除額を第1表の所定の欄に記入する。なお、自身が寄付した団体がこれらの寄付に該当するか否かについては、寄付先から交付される寄付金の受領証や寄付先のホームページで確認することができる。  
 以上が主な寄付金に関する所得税法上の取扱いであり、幾つか記入すべき欄や添付書類は存在するものの、これで終わるのであれば決して複雑・難解な内容ではない。だが、問題は第2表の「住民税に関する事項」についてであり、これについては次項以降で説明したい。

足立区の中野浩志税理士事務所

 


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